論文を書くためには、研究費の獲得が必要です。
書き方次第で、助成金は獲得できます!
私は、大学院生の時は、下記の書き方で毎年助成金を獲得してきました。
教科書的なことだけではなく、私の経験も踏まえながら、実践的なポイントを具体的にまとめています。
助成金を見つける
まずは、自分の研究に合った助成金を見つけることが重要です。
助成金情報をまとめたポータルサイトを活用しましょう。
特に、公益財団法人 助成財団センターのサイトは幅広く網羅されており、オススメです。
私は、このサイトを使っていました。
募集要項を読み込みましょう
・自分の研究は、助成金の対象として適しているのか、細かい条件も含めて募集要項を丁寧に読み込みましょう。
・過去の採択された研究課題から徹底的に傾向を把握し、自分の研究が採択される可能性について検討しましょう。
例)自分の研究と似たような研究分野から助成金を獲得しているかを中心に見ていきましょう。研究の規模や大学院生が獲得しているか等も検討ポイントです。
申請書を書く前に準備をしましょう
◆半年以上前から準備
・すでに、着手している研究であることが条件です。
・ですので、最低限、文献検討は実施しておくことが大事です!! 研究計画の中に文献検討を含めないこと。申請している研究がすでに動いていることを審査員にアピールしましょう。(=実行可能性)
◆申請書の作成は、最低1ヶ月前くらいから取り掛かりましょう。
申請書を書いては、添削をし、しばらく時間をおいて書き直しの作業を繰り返し。最低でも20回以上は添削しましょう。
≪審査員をされている先生からのコメント≫
魂は細部に宿る。情熱は、行間から伝わるとのことです。
早速、申請書を書きましょう
全体的に
・人が審査することを意識しましょう。
・見やすい、読みやすい文章を書くこと。
・必要時、図・表を用いて分かりやすく伝えましょう。
≪参照≫ 文章作成の5つのコツ【論文を書く前におさえておきたい文章講義】の記事も併せて、読んで申請書作成に役立てて欲しいです。
タイトル
・研究タイトルは最後に決めましょう。
・タイトル内に研究のキーワードを入れましょう。
・タイトルを見ればわかる書き方にすることが大事です。
キーワード
・キーワードは、5つがベストです。
・最低3つ以上のキーワードを書きましょう。
・7つ、8つもあるキーワードはNGです。
研究課題の背景
研究の概要
学術的背景:自分のやってきたこと。研究の推移(文献検討の実績、先行研究の実績)について具体的に書くこと。専門外の審査員に分かりやすいように丁寧に記載する。(4行程度)☚ 学術的背景は長くなり過ぎないように気をつけましょう。特に、申請書において、引用時に人の研究は長く書かないことが大事です。審査員はあなたの研究について知りたいんです。
研究の意義:独自性についてしっかりと明記する。☚ ここ一番大事(3行程度)
社会に対して、どのようなポジティブな効果があるのか研究によって、人がどのように行動変容するのかについて意識して書くこと。
そもそも、研究助成金は、社会貢献活動です。ここをしっかりおさえておきましょう。
例)○○に独自性がある。というような明確な書き方が望ましい。
研究目的
一行程度で明確に書きましょう。
研究計画・方法(助成金申請期間中の計画を具体的に記入)
・実施計画を何をどのようにやるのかを具体的に書くこと。
・研究対象・地域選定の説明をしっかり加えること=なぜ、そこで行うのかについて記載しましょう。
📝NG! 大学の近くだとか、そういう理由はNGです。根拠性をもって書きましょう。
研究環境・研究業績
研究遂行能力をみるセクションです。
多額のお金を助成して、本当に研究が遂行できるのかを審査員は見ています。
【研究業績がない場合】
・研究に関連する活動などの業績でも大丈夫です。
・研究業績を1つでも入れるために、大分前から、文献検討などを実施し、学会で発表しておくのも1つの手でしょう。
【研究環境の書き方の例】
調査機関との連携が取れている、ゼミナールでデータの結果について検討する場がある、分析するPCがある、データを保管する鍵付きBOXがあるなどです。
📝コラム
大学院生の頃から、業績を積み重ねておけば、研究者として生きていく際に、次の助成金を獲得していくうえでも大事です。
研究経費
ここのセクションについても、審査員はしっかり見られますので最後まで、丁寧に記載することが重要です。
やはり、お金を助成するにあたって、適切に使用される予定であるのかは、審査する立場からは、大きな関心事です。
ですので…
・研究経費は、適正価格をしっかり調べて、適切に書きましょう。
・研究経費と研究計画の整合性はちゃんとあるか、最後まで確認しましょう。
最後に
・先輩や先生に見てもらい、何度も修正しましょう。
何よりも、絶対に採択されるという強い思いで書くことが大事です!!