今回、予備的調査を行うにあたり、どれくらいのサンプルを収集した方がいいのかについて書いていきたいと思います。
第1に、押さえておきたいのが、サンプル数の見積りは、用いる統計手法と関係しますし、研究の対象となる母集団によっても大きく異なります。
📝 私の研究における予備的調査の情報
目的:調査票の精度を評価する
母集団:500人程度
方法:調査票を用いたアンケート調査
分析:2群の比較
以上の前提条件を踏まえて、2つの考え方をベースにサンプル数を決定しました。
① 基礎的な知識として、t検定を行う場合、サンプルは両群15以上必要である
両群15以上の理由は、正規分布が描ける最小サンプル数
📝 但し、サンプル数が15-30である場合、両群の標準偏差に違いは生じない。
② 信頼度(1―α)※を95%(有意水準5%)に、許容誤差※±5%に設定した場合の必要サンプル数をベースに考える
母集団、500人の場合、サンプル数は218人分必要です。
⇒1~2割くらいの人数で予備調査を実施する
📝 信頼度(1―α):得られた結果が、母集団の実態からどのくらいずれている可能性があるのかを表す
📝 信頼度:抽出したサンプルがどのくらいの確率で許容誤差内の結果となるかを表す
まとめ
①と②の考え方をもとにサンプル数を決定することにしました。
【2群間を比較する研究】
20~30のサンプル数があれば検定上差し支えないという考え方のもとに、私の研究の予備的調査は、20~30人を対象に実施をしました。
実施してみた感触:
研究では、2回の予備的調査を実施しましたが、2回とも、統計学的な有意査などは認められなかったのです。しかし、対象者からの意見なども併せて、改善すべき点や、対象集団の傾向を知ることができました。
2回の予備的調査の実施を踏まえて、本調査を実施したのですが、20~30人のサンプル数とほぼ同様の結果が有意差をもって示されました。
ですので、経験的にも、予備的調査のサンプル数は20~30で妥当であったと考えています。(私のような研究の場合)
追記:勉強途中のため、記事で間違っていることがあればご指摘ください。
よろしくお願いいたします。