大学院

大学院生の経済事情

投稿日:2020年8月27日 更新日:

大学院に進学してから、私が最もといっていいほどストレスだったこと、それはお金の不安でした。

入学を決める前に、何とか3年間分の学費※とプラスαのお金と思い、200万円を貯蓄して入学しましたが、実際に入ってみると、授業料以外に研究費に係るお金がどんどん出ていくことが発覚し、焦りと不安で震えたのは今でも忘れません…

3年間で修了できるなら予定もある程度たちますが、3年間で修了できるのか、不確実な状況下です…

※国公立の学費 年額 535,800円 × 3年間=1,607,400円

そんな私が、フルタイムの大学院生として3年間、どうやってお金をやり繰りしたのか、そして世の中甘くないと思ったことについてまとめていきたいと思います。この記事が、誰かの役に立てたら幸いです。

何にお金がかかるのか

私の条件:・地方の国公立に進学し、大学院には実家から通っていました。(家賃はかからない)

・独身

・両親ともに退職し、年金暮らし。家族と食費などの生活費は完全別、他者からの援助は一切ない。

【支出】

1.授業料

年額 535,800円(国公立の場合、私立だともっとかかります。)+入学金 282,000円

2.生活費 毎月 100,000円(3年間だと最低、360万円かかりますね…)

(家に毎月3万円入れる、携帯代、ガソリン代、食費、お小遣いなど込み)

3.研究費

・論文取り寄せ代 400円/件、コピー代

・書籍代(専門書)

大学院の図書館に入ってくる書籍は、さまざま手続きを経て来るため、タイムラグがあります。最新で、海外書籍の購入をするためには、自分で購入する必要がありました。

・郵送料

使用したい尺度の許可願いを出版社や研究者に出す場合、郵送にて行う必要があるため、それに係る切手代。その他、研究助成金を申請したりする際や、研究論文を投稿する際に、電子投稿でない学会もあるため、ちょこちょこと郵送費の支出はありました。

・電話代

調査に係る調整などで、電話代は意外とかかります。

・学会の年会費

私は最小限に絞って3件入っていました。(内訳:国際学会1件、国内の学会2件)だいたい、年会費は学会1つあたり1万円くらいです。

お金がかかるから、学会には入らなければいいのではないかという声も聞こえてきそうですが、研究に関連する最新の情報を得たり、論文投稿する際に学会員である条件が求められたりするので、入っておいた方がいいと思います。また、研究助成金を狙う際に、どこの学会に所属しているのかを記載する欄もありますので、入っているに越したことはないでしょう。但し、選んで入会することが重要です。

・学会参加費

国内学会だと1万円くらい、国際学会だと安くて3万~5万くらいしました。

しかし、大学院生なら、ぜひ学会に参加すべきです。私は、学会に参加し、いろんな先生方との偶然の出会いから、文献管理ソフトの利用や、質的研究ソフトの存在を知り、その後の研究を進めるにあたって、かなり有効でした。

・学会参加に係る旅費・宿泊費

・博士論文の製本代

研究に関わって下さった方々へ製本でお配りするため、ある程度の冊数が必要になってきます。私の場合、30冊くらい製本しました。

4.その他

・不定期な支出として、車検代がありました。

・交際費:大学院は調査のための調整が多いです。施設へのお願いにあがる際の、手土産代などの支出があります。他にも、他の研究者に研究の相談に伺う際の手土産代なども必要です。

・修了後の進路に係る費用:私の場合、大学院修了後は、留学することに決めていましたので、その準備として、TOEFLの受験料225ドル(24000円くらい)を定期的に受けていました。

 

フルタイム学生の収入とやりくり

1.授業料 

奨学金の中には、授業料も補助してくれる奨学金もありましたが、修士課程までではいくつか、そのような給付の奨学金もあるようですが、博士後期課程に関しては、ほとんどないのが実情です。

大学によっては、授業料免除の制度があります。採択の基準は大学によって異なると思いますが、国公立に関しては、やはり税金で賄われている部分が大きいため、難しいものと考えた方がいいでしょう。

ですので、私の場合は、予め入学前から貯蓄していたものから支払いをしていました。

その他、日本学生支援機構では、「特に優れた業績により返還免除」制度があります。

2.生活費

私の場合、学業を優先するために週2回のアルバイト、TA(ティーチングアシスタント)・RA(リサーチアシスタント)、日本学生支援機構からの奨学金(第1種利息なし)でやりくりをしました。

 

【収入】

・アルバイト 3万円くらい/月

・TA、RA  あわせて3万円くらい/月

・奨学金  12万2千円

計:18万2千円が基本

その他、他の大学の研究者からの依頼で、適宜、テープ起こしや、データ分析のアルバイトをしていました。

3.研究費

研究助成金を申請しました。結果、大型の研究助成金を取得することができ、そのおかげで、書籍や学会参加費・旅費など研究に係るお金はカバーすることができました。

大学院生で研究費を獲得することは非常に重要です!!生活に直接影響しますし、お金がないといい研究はできないと思います。

なぜなら、最新の情報を得るにも、学会や勉強会に参加をしたり、

研究助成金の取り方のコツについては、別記事でまとめていきたいと思います。

4.その他

適宜、必要な支出については、毎月の余剰金と、貯金を切り崩して対応していました。

まとめ

以上が、私がフルタイムの学生をしていた時の経済事情です。

大学院生生活を何とか切り抜けるコツとして、研究費の獲得が何よりも重要になってきます。また、入学前に出来るだけ貯蓄をしておくことが金銭的な不安を軽減することに繋がると思います。

 

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            大城真理子

    過去の経歴

    沖縄県立看護大学卒業→琉球大学大学院 (保健学修士)→看護師6年→沖縄県立看護大学大学院 (看護学博士) →Eötvös Loránd University (Master of Health Care Policy, Planning and Financing) →沖縄県立看護大学

    現在、ハンガリー政府 Tempus Public FoundationのAlumni Volunteer(ボランティア活動)もしています。

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